中世のヨーロッパでは、貴族の嗜好品としてハーブが
使われ始めました。
貴族の庭園には、見事なハーブ庭園が広がっていて、
香り文化、発祥の地フランスでは、「ホマンダー」 と呼ばれる、
香り玉が流行。
おしゃれや魔除け、お守りとして、
虫除け、防臭、伝染病の予防としての役割も果たしていたそうです。

一方、古代中国に芽生えたとされる漢方医学では、
漢から三国六朝時代には、約150種類の生薬が使われていて、
宋時代になると、約1900種、
さらに1978年時点では、5787種にも及んでいます。
漢方生薬には、植物だけでなく、動物、鉱物類も含まれていますが、
西洋のハーブと共通するものも数多く存在しています。

そのほか、
インドやインドネシア、南米、イスラム圏でも植物療法、
薬草療法は古くから盛んです。
美容や健康づくりに利用できる未知なるハーブが存在
するのでは?と注目されています。
ハーブの科学的な研究が始められたのは、19世紀後半
になってからのこと。
過去4000年近くにわたる人類の英知、経験から生まれた
その効用は、循環器疾患や消化器疾患をはじめ、数多くの
治療や予防にすぐれた効果を発揮しています。

近代医学の進歩にともなって、そのゆがみが生じ
始めてきている近年、聖医ヒポクラテスが提唱した
医学療法や中国の伝承医学の漢方医学や、インドの
アーユルヴェーダ医学の再認識が話題になっています。

